| 続いて本題であるスペシャルタスクフォース(STF)の活動内容について解説が行なわれた。Sundi氏は、まずSTFの活動を5期にわけてその取り組みを紹介した。
第1期は「チート期」。不正ツールを使ってのワープ行為やアビリティ等の不正利用といったいわゆるチーターの活動を指す。STFは、この対抗策としてログ解析の強化を進め、追跡を容易にするツールの開発を推し進めていく。
第2期は「Bot期」。不正ツールを使って単純行為を繰り返す行為。代表的なものとしてはプレーヤーが寝ている間にツールが釣り等の作業を継続してくれるという“寝釣り”、“寝マクロ”などがある。対抗策として、従来の有人監視のみならず、ログ解析を進めたり、寝釣りキャラクターを物理的に排除するための措置を取ったり、最終的には釣りシステムそのものの変更へと繋がっていった。ここまでは、ファンイベントやインタビュー等でも語られてきた部分だ。
第3期は「不正アクセス期」。Webサイト等を駆使してユーザーのIDとパスワードを盗用して悪用するというもの。このあたりから単なる「処罰対象の規約違反者」ではなく、歴とした犯罪者へと足を踏み入れていく。対抗策としては、ワンタイムパスワードの導入や、未然に防ぐための啓蒙活動、身ぐるみ剥がされたユーザーに対する救済措置の強化、そして犯罪者を捕らえるための警察機関との連携などを挙げた。
第4期は「栽培期」。簡単にRMT行為が見破られないように、栽培のような地味な行為を、数千、数万キャラクタの単位で大規模かつ組織的に行なうことで利益を上げるといういわば“RMT行為のアングラ化”。対抗策としては、組織犯、知能犯を根こそぎ対処すべく、アカウント情報の分析強化、IPブロック、そして一般ユーザーに影響のでないレベルでの仕様の変更などを行なったという。
第5期は「チャージバック期」。盗用カード等を使って入会し、RMT活動に絡むあらゆる規約違反行為を働き、短期間で稼いで逃げる、それを繰り返すという犯罪まみれの行為。チャージバックというのは、不正カード使用の際の事後の返金手続きのことを指す。つまり、この行為はユーザーやゲームに被害を与えるだけでなく、メーカーに対しても売り上げが立たないという点で、ダメージを与える深刻な不法行為だ。対抗策としては、3DセキュアやVISAのVPASS等の採用やアカウントスクリーニングの強化などを挙げた。ここまでくると犯罪行為そのものであり、ゲームメーカーの仕事ではなくなってくる。
Sundi氏は、こうした一連の不正行為に対して重要なカギを握るのはログだという。ログとは、キャラクターの行動を機械的に記述したデータを指す。ログをできるだけ詳細に取り、それをツールを使って解析をすることで、キャラクターの行動を掴むことができ、それが揺るがぬ決定的な不正行為の証拠になるわけだ。
具体的には、たとえば約1分かかる行為を3秒でやっている、あるいは57秒サイクルで1万回やっている。こういう場合はログ解析ツールが機械的にチートと判定する。もっともログ解析ツールがチートと判定したからといってそれが正しいとは限らない。そこでチートの判定が出た場合は、あらためてSTFのスタッフがそれを精査し、判定が正しいかどうかを確認していく。判定が正しければルールに従って該当ユーザーに対して懲戒処理を実行していくという流れになる。Sundi氏はログ解析の一連の流れを図と動画を使って解説してくれたが、ほとんどは未公開の情報ばかりで驚かされた。
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